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横浜市電保存館しでんほーる

横浜市電保存館「しでんほーる」は建物の機能のほとんどが駐車場と多目的ホールです。それぞれを一つの機能としてとらえてしまのではなく、駐車場は、中央に広い通路を持ち、その両側に車室やピロティが並ぶ屋外の屋根付き広場としてとらえ、多目的ホールは、全体を使う時以外の部分的な利用や、複数のアクティビティが同時に起こることを想定するなど、空間を機能ごとに分節してとらえることで、建物を4つのボリュームに分け、それを集めて一つの空間にまとめています。また、そうすることで、周辺の住宅街のスケールに馴染みながら、特徴的な外観を持つ建物とすることを目指しました。また、敷地は、西側前面道路以外にも、北側は本館へ続く屋外通路、東側は本館エントランス、北側はバスセンターへ至る道路やバス停であり、裏が無く様々な方向から見られる場所です。建物を4つのボリュームの組み合わせと、半円形のトンネルのような開口部で構成ることで、見る角度によってさまざまに変化し、2階のホールの活動を見ることのできる、特徴的な外観としています。


■4つのボリュームで構成される「しでんほーる」:敷地は既存の市電保存館の駐車場であり、できるだけ駐車台数を減らすことなく新築することと、周辺は住宅街のため、スケールを逸脱することなく、周辺と馴染みながら、道路から少し奥まった位置にある既存の保存館の存在をアピールすることのできる建物が求められました。そこで、建物を大きさの異なる4つのボリュームに分割し、互いに支えあうことで、1階の駐車場と、2階の多目的ホールといった大きなスペースを作り出す構成にしています。各ボリュームは、垂直の2つの壁面が円形に切りかかれた形状をしており、1階で建物が接地する部分を減らし、駐車場を確保しながら、2階に大きく広がりのあるスペースを作り出します。開口部は、1、2階を連続的に見せるとともに、ホールで行われている活動が、周囲から見えることで、外観と共に、行きかう人々に市電保存館の存在を示すようになっています。
■天井によって緩やかに仕切られるホール:多目的ホールは、建物を構成する4つのボリュームの梁が、交差することで生まれる天井が特徴的な空間です。広さは、社会科見学の際などに、小学校3クラスが同時にお弁当を食べたり、授業することができるサイズで決まっていますが、大勢での一体利用の他に、小規模なワークショップや、日常的に複数の家族が同時に使う際などに、梁や各ボリュームの天井高さの違いが、緩やかに空間を仕切るきっかけとなるように計画しています。
■交点を利用した排煙、採光、通風:交差する梁の隙間には、排煙を兼ねたハイサイドライトを設けており、暗くなりがちなホールの中央にも自然光が落ちることで、照明の点灯時間を抑え、建物外周のボリュームの交差する部分に設けた開口部と、ハイサイドライトを開放することで、自然に風が流れるようにしています。

横浜市電保存館「しでんほーる」は建物の機能のほとんどが駐車場と多目的ホールです。それぞれを一つの機能としてとらえてしまのではなく、駐車場は、中央に広い通路を持ち、その両側に車室やピロティが並ぶ屋外の屋根付き広場としてとらえ、多目的ホールは、全体を使う時以外の部分的な利用や、複数のアクティビティが同時に起こることを想定するなど、空間を機能ごとに分節してとらえることで、建物を4つのボリュームに分け、それを集めて一つの空間にまとめています。また、そうすることで、周辺の住宅街のスケールに馴染みながら、特徴的な外観を持つ建物とすることを目指しました。また、敷地は、西側前面道路以外にも、北側は本館へ続く屋外通路、東側は本館エントランス、北側はバスセンターへ至る道路やバス停であり、裏が無く様々な方向から見られる場所です。建物を4つのボリュームの組み合わせと、半円形のトンネルのような開口部で構成ることで、見る角度によってさまざまに変化し、2階のホールの活動を見ることのできる、特徴的な外観としています。

  • 所在地神奈川県横浜市
  • 意匠abanba
  • 構造yAt 構造設計事務所
  • 設備株式会社設備計画
  • 施工安藤建設